絵本・こどものひろば

ジョンくんのてがみ

ジョンくんのてがみ

立ち読み

新川 智子 作/市居 みか

ジョンくんはお手紙を書くのが大好き。おばあちゃんにお手紙を書きます。でも、そのお手紙を落としてしまいました。つぎに書き直したお手紙は、名前と切手を忘れてポストに出してしまい、そのまたつぎのお手紙は、風に飛ばされてしまい……。3つのお手紙はおばあちゃんではなく、それぞれ他の人たちのもとへ。そして手紙を手にしたそれぞれの人には、その手紙がきっかけとなった新たなドラマが生まれて……。4つ目のジョンくんの手紙は、おばあちゃんに届くかな?

  • 第5回絵本テキスト大賞
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税)
  • 初版:2016年6月15日
  • 判型:B5判/サイズ:26.6×19.1cm
  • 頁数:32頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-01549-8
  • NDC:913

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書評

つながる世界のあったかさ(母のひろば625号) 2016年7月29日
 ジョンくんは、おばあちゃんから手紙をもらいました。

 「つよくて かっこいい ジョンくん おげんきですか?」。いいでしょ。「つよくて かっこいい」。名文中の名文です。ジョンくんがうれしくないはずはありません。すぐに、おばあちゃんへ返事を書きました。でも、ね。どんぐりに書いたんです。それもおもちゃの車につまずいたとたん、ポーンと自転車で通りかかったおじいさんの頭へ。

 次に書いた木の葉の手紙は‥‥。次にタマネギの皮に書いた手紙は‥‥。次に書いた‥‥。

 おばあちゃんは、ミカンをたくさんお土産にジョンくんに会いに来ます。そして、その道々で出会った人たちに「どうぞ」とミカンを差しあげます。ジョンくんから手紙をもらった人たちだとも知らないで。人と人がつながっていくなんともあったかい世界です。

 絵は市居みかさん。このあったかい世界を伝えるために、画風はもちろんですが、とっても楽しい工夫をされています。ドングリの手紙をもらったおじいさんの頭は、ドングリ柄の毛糸の帽子。タマネギの皮の手紙をもらったおじいさんの頭は、タマネギそっくりです。子どもたちは思わず「ふふふふふ」と笑ってくれることでしょう。
内田 麟太郎(うちだ りんたろう/絵詞作家)