絵本・こどものひろば

ノボルくんとフラミンゴのつえ

昼田弥子 作/高畠純

「つえをかってきてくれんかの」ノボルくんは、おじいちゃんにたのまれた。でもうっかりさいふをおとしてしまった。こうばんにいくと、フラミンゴのおまわりさんがまげていたひだりあしをとって「つえのかわりに、さしあげましょう」。ノボルくんが帰ろうとすると「おい、そこのぼうや。つえをかしてくれ」。声をかけたのは、腰のいたいオランウータン。ノボルくんはオランウータンにつえをかして、病院までついていった。

  • 第4回絵本テキスト大賞・大賞
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 初版:2017年1月20日
  • 判型:B5判/サイズ:26.6×19.1cm
  • 頁数:32頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-01542-9
  • NDC:913

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内容説明

「つえをかってきてくれんかの」ノボルくんは、おじいちゃんにたのまれた。でもうっかりさいふをおとしてしまった。こうばんにいくと、フラミンゴのおまわりさんがまげていたひだりあしをとって「つえのかわりに、さしあげましょう」。ノボルくんが帰ろうとすると「おい、そこのぼうや。つえをかしてくれ」。声をかけたのは、腰のいたいオランウータン。ノボルくんはオランウータンにつえをかして、病院までついていった。

書評

「さぴあ」2017年11月号 おじいさんのために、フラミンゴのおまわりさんが貸してくれたつえとは? 2017年10月27日
絵本フォーラム 第111号 2017年3月10日
土居安子(大阪国際児童文学振興財団・主任専門員)
ナンセンス絵本なのです(母のひろば633号)
 わたしの住む羽村市にも動物園がある。むろんフラミンゴもいらっしゃる。先日、わたしはそのフラミンゴ氏にお尋ねした。「フラミンゴは、いつも片脚で立ってて、ふらふらしないんですか?」。するとフラミンゴ氏はいきなり「フラ・ミン・ゴー!」と叫ばれた。
 (なんじゃい?)
 きょとんとしているわたしに、フラミンゴ氏はおごそかにいわれた。
 「絵本『ノボルくんとフラミンゴのつえ』を読むがいい」
 早速わたしは読んでみた。お話を書かれた昼田弥子さんはヘンなひとのようである。フラミンゴの脚は取り外しが自在で、杖になるとおっしゃるのだ。たしかに腰の悪いゴリラのおじさんが、フラミンゴ脚杖をついておった。
 「う~ん、なんたるナンセンス!」
 おどろくわたしに、ハリネズミのお医者さんまで登場し、ゴリラのおじさんの腰に、自分の針をちくり。たちまち腰痛は全快した。
 で、腰の悪いぼくのおじいさんとぼくのことですが、それは書けません。それにしても受賞作の絵が高畠純さんとは、昼田さんはなんというシアワセ者でしょう。表紙も祝・旭日昇天とばかりに赤であります。ああ、昼だ。
内田麟太郎/絵詞作家
さぴあ 2017年11月号

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