子どものための防災BOOK -72時間生きぬくための101の方法-
内容説明
災害が起こったとき、そばに子どもたちを守ってくれる人がいるとは限りません。子どもたち自身が自分の命を守るため、自分で考えて判断できるように、不安を安心に変える101の方法を伝えます。
科学にもとづいた防災の知恵と心構えを子どもの目線でわかりやすく解説。巻末に全国のおもな防災体験学習施設のリストを掲載、子どもたちが出かけて行って実際に体験することを願っています。
推薦のことば
- 願いをこめた防災BOOK 2012年4月27日
- あの日、滋賀の農村で在宅医療・看取りの取材をしていました。寝たきりで認知症のおじいさん宅のテレビ、生中継映像で激震と大津波を知りました。家が線路が田んぼが、そして逃げ惑う車が波に呑まれていました。
急きょ車で発ち、翌12日朝に福島県沿岸部に到着。車中泊しながら宮城、岩手へと徐々に北上しました。カメラを携えながらも、息ある人を一人でも見つけたいと願い、救助隊員ら人手のない地域を歩き回りました。でも私が出会ったのは、すでに息絶えた人ばかりでした。圧倒的な自然の力に畏れを抱き、亡くなった方々に手を合わせるしかありませんでした。
ある現場では男性に抱かれた男の子が私をじっと見つめながら遠ざかっていきました。避難所では雪の舞う中、大声でボールを追う子どもたちがいました。体育館ではすごろくに熱中する少年、少女が輪になりました。
その姿を見て、大人に何ができるか考えました。まず、私自身が災害事故への備えを深めなければと思いました。その上で周りの子どもたちにも防災意識を浸透させたいと。まさに本書はそのために活用できる内容です。被災地から引きずっていた緊張感――。それを、本書の中にも感じます。私自身知らなかった手引きがそこかしこにありました。畏れと悼みを感じながら、願いを込めてこの本を子どもたちと一緒に読み重ねようと思います。 - 國森康弘(くにもり やすひろ/フォト・ジャーナリスト)
書評
- 朝日小学生新聞 2012年8月4日 ドキドキ書店へようこそ 今月の3冊
- 床井文子(東京子ども図書館司書)
- こどもとしょかん134 2012夏 私たちの選んだ児童室の本
- 小学図書館ニュース 2012年6月8日 読みたくなるなるこの4冊
- 救助が来るまでの七十二時間、三日間を生きぬくすべがぎっしりつまった一冊
- 教育新聞 2012年5月14日
- 身につけておきたい必要な知識を収載
- 大河原町駅前図書館だより(No.193/2017年3月号)
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