絵本・こどものひろば

おかあさんのおべんとう

おかあさんのおべんとう

立ち読み

たるいしまこ

マミちゃんのおかあさんは、たまに失敗してしまいます。でも、いつも「だいじょうぶだいじょうぶ。おかあさんは、マミちゃんのおかあさんだもの」と言ってくれるので、マミちゃんはなんだかとっても安心します。さて、遠足の日、おかあさんは寝坊をしてしまいました。お昼、みんなとお弁当のふたを開けると、おにぎりがたったひとつ。でも、それはおかあさんのいうとおり、とってもおいしくてたのしいお弁当だったのでした!

  • 定価1,540円 (本体1,400円+税)
  • 初版:2015年9月15日
  • 判型:B5判/サイズ:26.6×19.1cm
  • 頁数:32頁
  • 3歳~
  • ISBN:978-4-494-00348-8
  • NDC:913

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あたたかなまなざしで数多くの子どもたちを描いてきた垂石眞子さんの最新作。子どもたちと、毎日忙しく奮闘するママたちも応援したいという思いがこめられています。

書評

おかあさんだもの!(母のひろば617号) 2015年10月15日
 マミちゃんのおかあさんは、絵を描く仕事をしています。ときどき忘れん坊でねぼすけだけど、「おかあさんだもの」と、ピンチをとびきり楽しいことに変えちゃいます。そんな母娘の楽しい話……なのに、ほろっと泣けちゃった。
 私事ながら、四人息子が全員園児の時期があり(昔)、何度「おかあさんだもの」と歯を食いしばり、自分をなだめ励ましてきたことか! それを思い出したのです。子を産んだら、急に成長するわけじゃない。旦那の単身赴任中、公園に子を連れていって他の家族を見ると寂しくなり、毎日疲れ、失敗し……息苦しい。心はいつもざわつくけれど「おかあさんだもの」と、ざわめきと距離を置いて頑張ってきたつもり。そんなこと。 そしてその姿、子の目にはどう映っていたのかな? ふと不安になったとき、目に飛び込んできたのは、おかあさんのお弁当に目を見張るマミちゃんの顔。またも私事ながら、私の母も画家で忙しく、何かにつけてインチキなアイディア勝負で帳尻を合わせていました。でもそれを友達がほめてくれたとき、誇らしさに鼻がふくらみましたっけ。「これ考えたの、私のおかあさんなんだよ!」って。
  今は子も成長し母も年を取り……だからこそ思います。この本はずっとそばに置いてね。ページをめくると、あなたと傍(かたわ)らにいる子どもの『今』が蘇るから。それが何年たっても、二人の力の源になるから!
おのりえん(作家)