2022.04.13

<新刊絵本>子どもの知りたい気持ちにこたえる絵本『あかちゃんが うまれるまで』

産婦人科医の遠見才希子さんによる話題の新シリーズ「性とからだの絵本」
今日ご紹介するのはシリーズ第2作、『あかちゃんが うまれるまで』です。

「あかちゃんはどうやってできるの? どうやってうまれてくるの?」

子どもたちが自然と抱くこの疑問に、おはなしを通して、科学的に、丁寧にこたえる1冊です。



ある春の日、「ぼく」が学校から帰ると、テーブルに1枚の写真が置いてありました。
「ママのおなかに あかちゃんが できたの。
それは おなかのなかの
あかちゃんの しゃしん」



妊婦健診についていった「ぼく」は、先生に質問します。
「あかちゃんって どうやって できるの?」

先生は、お父さんとお母さんの体のしくみ、そして卵子と精子をあわせるために性交をおこなうこと、それによって受精が起こり、受精卵があかちゃんになることをやさしく教えてくれました。



「せいこうは からだも こころも おとなになった ひとどうしが
おたがいを たいせつに しあいながら することなんだ。
あかちゃんが ほしいかどうかも ふたりが はなしあって きめるんだよ。」


知りたいことがよくわかった「ぼく」でした。

季節はめぐり、冬。
いよいよお母さんの出産が近づいてきました。
「ぼく」とお母さんが2人で過ごしているとき、お母さんが「はすい」しました。
「ぼく」はドキドキしながらタクシーで病院へ向かいます。 
(あかちゃん、うまれるんだ……!)


あたらしい命がお母さんのおなかに宿るまでのこと、そして宿った命が育まれていく時間が、相野谷由起さんのあたたかな絵とともに丁寧に描かれます。

妊娠中に起こるさまざまな体の変化や、妊婦を支える社会のありかた、さらに不妊治療や、経腟分娩・帝王切開などの出産方法についても、子どもたちにわかりやすい言葉で紹介されています。

どんな妊娠も、どんな出産も、命が育まれ生まれてくることは奇跡なのだと伝えることができる絵本です。

巻末には、小学校低学年くらいから子ども自身でも読むことができる解説を掲載しています。

(遠見才希子・作 相野谷由起・絵)
あかちゃんが うまれるまで

性とからだの絵本

あかちゃんが うまれるまで

遠見才希子 作/相野谷由起

ママのおなかに赤ちゃんがきた!
どこからきた?
どうやってうまれるの?
「ぼく」の目を通して、四季のうつろいとともに、生命が胎内で芽ばえ、育ち、誕生するまでの過程によりそいます。
赤ちゃんができる仕組み、産科での診察のようす、胎児の成長も、やさしい絵と語り口で伝えます。帝王切開や不妊治療も紹介し、さまざまな生まれ方に触れることもできます。

  • 小学1・2年~
  • 2022年3月30日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み