2021.05.28

<いま、演じたい紙しばい>『6がつ 6ちゃん はっはっは』

6月4日は「6」が「む」「4」が「し」と読めることから、虫歯予防の日。
そして6月4日~10日は「歯と口の健康週間」ですね。
今日は「ろくがつ ろくちゃん」というおもしろい名前の主人公が登場する、かこさとしさんの楽しい紙芝居をご紹介します。


「ろくがつ ろくちゃん」は、あまえんぼうで泣き虫。
外で遊ばないで、あまいお菓子ばかりたべて、野菜や魚をちゃんと食べません。
虫歯になってもお医者にいかないと泣いて、いつもおかあさんを困らせています。

ある日、ろくちゃんのところへ、ふしぎなおばあさんがやってきました。
おばあさんの所へ来れば、歯も磨かなくていい、おもちゃも片付けなくていいと言われたろくちゃんは、馬車にのっておばあさんの所に行くことにしました。



ついたおばあさんの所には、ろくちゃんのような子供たちがたくさん。
ろくちゃんは、大好きな甘いものを好きなだけ飲んだり食べたりしていいと言われます。

けれど、そこで過ごすうち、ろくちゃんは、偶然おばあさんの正体が悪い悪魔であること、そして、ぶよぶよした弱虫の子どもが大好物で、ろくちゃんたちを食べようとしていることを知ります。



ろくちゃんは他の子どもたちとにげだそうとしますが、運動せず甘いものばかりいつも食べている子どもたちは、すぐに捕まえられてしまいます。
子どもたちは悪魔にまけない体になるために、生活を改善して悪魔に挑みますが……!?


「ろくちゃんはチョコレートがすきで、シュークリームがすきで、おまけにジュースもすきだったね。さあ好きなだけ食べたり飲んだりして、そのあと、そのまんまでいいんだよ」
歯も磨かなくていいという、いかにも怪しいおばあさんのこんな台詞に、「え~!?」と笑いながら、子どもたちは大喜び。
健康にたくましく育ってほしいという願いとともに、子どもたちに楽しんでほしいという、著者かこさとしさんのユーモアが作品そこかしこに込められています。

最後には強く健康になった子どもたちがみんなで悪魔をやっつけて、歌いながら大団円を迎えます。
リズミカルで読みやすい、かこさんらしい脚本をぜひお楽しみください。
6月4日からの「歯と口の健康週間」を前に、ぜひおすすめしたい紙芝居です。

12場面/4・5歳から
(かこさとし 脚本・絵)
6がつ 6ちゃん はっはっは

復刊かこさとし紙芝居 かがくのいりぐち

6がつ 6ちゃん はっはっは

かこさとし 脚本・絵

6がつ6ちゃんは、歯がいたくて、めそめそ泣き。外で遊べない、あまえんぼうの弱虫ちゃん。そんな6ちゃんのところへ、ふしぎなおばあさんがやってきて、6ちゃんを弱虫の国へ連れていきます。ところが、そのおばあさんは、弱虫の子どもをあつめて、食べようとする悪魔のおばあさんだったのです! さあ、6ちゃんたちは、どうしたらいいのでしょうか。

  • 4・5歳~
  • 2014年11月10日初版
  • 定価2,200円 (本体2,000円+税10%)
  • 立ち読み