2019.04.04

映画『ばあばはだいじょうぶ』完成披露試写会レポート!

先程、映画『ばあばは、だいじょうぶ』完成披露試写会にお邪魔してきました!

原作絵本の著者楠章子さん、画家いしいつとむさんもご招待頂き、編集スタッフともに参加した今回の披露試写会。

上映が終わり、すすり泣く声も聞こえ感動につつまれた満席の会場では、続けて、出演した冨士眞奈美さん、寺田心さんとジャッキーウー監督のトークイベントが開催されました。

前作でも海外の映画祭で受賞し、海外映画祭関係者から、映画次回作のリクエストを受けていたというウー監督。映画の原作となる作品を探していく中で、プロデューサーから紹介されたこの絵本に出会い、なんて素晴らしい絵本なんだろうと、頭の中がまっ白になったそうです。しかしこの作品の映画化はまた、三十数ページの絵本を元に、2時間弱の映画を作り上げていくことは、創作力との戦いでもあったとのこと。

映画化にあたって、孫と仲良しのばあばには、チャーミングな魅力がどうしても必要だと感じていたウー監督。
絵本のばあばにそっくりで、ばあば役には冨士眞奈美さんしかいないと、プロデューサーと二人で冨士さんにお願いに上がり、冨士さんのばあば役が実現したそうです。

今回はじめてこの作品の舞台挨拶に上がった冨士眞奈美さん。さすが大女優の華やかな存在感。寺田心さんを「心ちゃん」と呼んで、共演できてうれしかったこと、また撮影以外の場所でも、「ばあば」と呼ばれ、家族のように過ごした空気が、映画にも出ていると、語っていらっしゃいました。

また、今日は挨拶前に、緊張して鼻血が出てしまったという寺田心さん。
かわいらしい人柄で人気の寺田さんですが、撮影では監督の演出に従うだけではない自分の演技プランを貫くプロとしての一面もあったそうで、冨士さんと監督が印象深く語っていました。

ミラノ国際映画祭でも受賞ノミネートを受けて、ウー監督は寺田さんの最優秀新人賞を予感したそうですが、届いた知らせはこれを上回る、最優秀主演男優賞! 監督は撮影中も寺田さんを子役ではなく役者として接してきたそうで、海外でも活躍する役者になってほしいと熱いエールを送っていました。

また、イベントの最後には、この映画の中国での劇場公開のサプライズニュースもあり、大盛況のイベントとなりました。今晩から明日朝にかけてこの披露試写会の様子はテレビでも紹介されます。ぜひチェックしてみてください。

監督や出演者、製作者たちの熱意が作り上げた映画版「ばあばは、だいじょうぶ」。絵本とは違った魅力のつまった作品です! ぜひ劇場でお楽しみ下さい。

公開は、5/10(金)より、全国イオンシネマにて。

公開劇場など、詳しくは、こちらの公式ホームページをご覧ください。
ばあばは、だいじょうぶ

絵本・ちいさななかまたち

ばあばは、だいじょうぶ

楠章子 作/いしいつとむ

大好きな、やさしいばあばが、この頃変わってしまった。何度も同じ質問をしてきたり、得意だった編み物ができなくなったり。ばあばは「わすれてしまう病気」なんだ。そして冬の寒い日、ばあばがいなくなった…
老い、認知症、介護といった、とても難しい、しかし誰もが避けては通れない問題を子どもの視点から描き出しています。
記憶を少しずつ失っていっても、それでも変わることのない人間性、家族の繋がりを描き出す感動作です。

  • 小学1・2年~
  • 2016年12月20日初版
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 立ち読み