くるみの冒険 (全3巻) 

村山早紀 作/巣町ひろみ

くるみは11歳の誕生日に魔女の血筋をうけつぎ、新しい〈鍵の守護者〉となった。トランクの中にある妖精国“蒼の妖精国”を守るため、異世界の魔法の城に眠る妖精国の姫君のもとへ。現実世界と異世界を行き来する冒険物語。

  • 揃定価4,950円 (本体4,500円+税10%)
  • 初版:2016年2月15日
  • 判型:四六判/サイズ:19.4×13.4cm
  • 頁数:173~190ページ
  • ISBN:978-4-494-04512-9
  • NDC:913

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内容説明

くるみは11歳の誕生日に魔女の血筋をうけつぎ、新しい〈鍵の守護者〉となった。トランクの中にある妖精国“蒼の妖精国”を守るため、異世界の魔法の城に眠る妖精国の姫君のもとへ。現実世界と異世界を行き来する冒険物語。

くるみの冒険①魔法の城と黒い竜

くるみの冒険

くるみの冒険①魔法の城と黒い竜

村山早紀 作/巣町ひろみ

わたしは魔女の血を引く子? この現代に、魔女? 開かずのトランクのなかにある〈蒼の妖精国〉を使い魔のケティと一緒に守る役、それがわたし? 

  • 小学3・4年~
  • 2016年3月1日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
くるみの冒険②万華鏡の夢

くるみの冒険

くるみの冒険②万華鏡の夢

村山早紀 作/巣町ひろみ

ハロウィンの夜、〈万華鏡〉という名の彗星が17年ぶりに夜空に輝く夜。17年前の願いが思いもかけない形でかない、街を恐怖に陥れる。くるみはクラス担任の過去を知り、自らが魔女であることを打ち明ける…。

  • 小学3・4年~
  • 2016年3月1日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み
くるみの冒険③竜の王子

くるみの冒険

くるみの冒険③竜の王子

村山早紀 作/巣町ひろみ

凶悪な銀色の竜から風早の街を守るべく、世界中の魔法使いがくるみとともにたたかう。ケティと精霊たちの力も得て勝ったと思ったその時、闇色の竜が姿を現し大きな翼を広げ…。平和を願うピアノの音が響き渡る。

  • 小学3・4年~
  • 2016年3月1日初版
  • 定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
  • 立ち読み

書評

魔女の鍵は歯車を回す(母のひろば621号) 2016年2月15日
 古いトランクの中にある妖精の国。11歳の誕生日に、ふつうの女の子くるみが授かったプレゼントは、異世界を守護するための鍵と、空飛ぶ一角獣、そして、魔女としての目覚めでした──空に棲みついた闇の竜に立ち向かい、願いを叶える彗星を追って魔法を繰り広げてきた『くるみの冒険』が、新しい物語をたずさえて、帰ってきました。

 追憶の中から、吹雪の奥から、そして迎える未来へ──幾重ものピアノの音色に彩られながら、物語は展開します。急接近する邪悪な存在から街を守るため、主人公くるみ、そして異世界の守護者たちが天翔ります。

 物語の背景には、決して狂いのない、黄金の歯車が回っています。それは、誰かのために手を動かし、足を運び、物を思い、何かをつくるという行為。顔も知らない誰かのために、疲れていても何かを守ろう、手に何も残らずとも届けようとする、人間どうしの揺るぎない信頼が、清らかで温かいこの物語の根となり、すみずみまで明るい息吹をめぐらせています。

 読む者をほっと笑わせ、涙ぐませる物語の熱は、きっと誰の心にもある黄金の歯車に、澄んだ油をさすでしょう。家族や友達や、遠くの誰かに優しくしたい、世界を愛おしみたい……そんな、誰もが心の奥に持つ願いを、魔女の子くるみの「鍵」が、呼び覚まします。
日向 理恵子/児童文学作家

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