単行本図書

改訂版 遺伝子・DNAのすべて

夏緑

遺伝子やDNAの基礎から専門知識まで体系的に学べる1冊。遺伝子のスイッチをオン・オフにするエピゲノム研究などをくわしく紹介して、ポストゲノム時代の研究を反映した待望の改訂版。

  • 全国学校図書館協議会選定
  • 定価4,950円 (本体4,500円+税10%)
  • 初版:2020年1月21日
  • 判型:A4判/A4変型判/サイズ:28×21.5cm
  • 頁数:143頁
  • 中学生~
  • ISBN:978-4-494-01851-2
  • NDC:467

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 改訂版 遺伝子・DNAのすべて[全1巻]


内容説明

遺伝子やDNAの基礎から専門知識まで体系的に学べる1冊。遺伝子のスイッチをオン・オフにするエピゲノム研究などをくわしく紹介して、ポストゲノム時代の研究を反映した待望の改訂版。

関連情報

2020/2/6

〈新刊図書〉より深く遺伝子・DNAへの知識や理解を進めたい方に!『改訂版 遺伝子・DNAのすべて』

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2019/12/6

『遺伝子・DNAのすべて(改訂版)』ネットギャリー掲載スタート!

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推薦のことば

改訂版遺伝子 ・ DNAのすべて ~ 令和時代の最先端科学
 本書は2005年「遺伝子・DNAのひみつ」上下巻として刊行、2010年に改訂し、今回2020年の節目にあたり2度目の大改訂を行いました。
 iPS細胞を用いた再生医療、ゲノム創薬、DNA検査、遺伝子組み換え作物、農業や畜産のクローン利用など、現在の私たちの生活は最先端の遺伝子工学にささえられています。また昨今は、新型コロナウイルスや新型インフルエンザなど、遺伝子変異によって病原性や感染力が高まった感染症が猛威をふるっています。それらの安全性や危険性を正しく把握し、安心して生活するためには、遺伝子やDNAなど分子生物学の知識が必要です。
 しかし分子生物学の進歩はとても速く、基礎知識でさえも難解で、専門家以外は置き去りにされているのが現状です。
 おりしも現在、私が小学館で連載していた『らせんの迷宮』というサスペンスマンガのドラマ化企画(テレビ東京系、金曜夜8時、主演・田中圭、安田顕、2020年4月より放送)が進行しています。本ドラマはDNA科学捜査の物語をつうじて、お茶の間の皆様が遺伝子やDNAについてわかりやすく理解できるよう構成されています。このような内容が求められる背景には、私たちの生活の中にどんどん入ってくる「得体が知れない遺伝子やDNAなるもの」への不安感や焦りがあります。
 そこで今回の大改訂にあたって大きく意識したのは「小学生でも、基礎知識がなくても、一瞬でわかる」ことです。ページはすっきりと見やすく、図説やイラストは楽しくシンプルにデフォルメし、直感的に理解できるよう工夫しました。
 また遺伝子DNAの基礎知識を手っ取り早く知るため、「遺伝子のすべてがわかる! 遺伝子物語」マンガの他に、今回さらに最先端の分子生物学をあつかった「ポストゲノム時代のすべてがわかる! エピゲノム物語」マンガを追加しました。この2本のマンガを読むだけで、遺伝子関係のあれこれがぐっと理解しやすくなることでしょう。
 内容としては、とくにこれから大きく躍進する分野で、読者の皆様にもかかわってくる、再生医療についての記事を補強しました。科学の発達と切りはなせない環境問題についても、外来種問題、絶滅危惧種、環境ホルモン、環境DNAなど、ていねいに拾いあげました。大人気の、台所でできる「DNA抽出法」と吉田英一先生のペーパークラフト「DNA組立分解模型」は、もちろんそのままです。
 タイトルのとおり、本来なら数千ページにもおよぶ遺伝子DNAについての「すべて」を、ギュッとコンパクトに凝縮しました。
 図書館や学級文庫はもちろん、ご家庭でも自由研究に、ニュースのおともに、雑学に。令和時代の最新科学を語る一冊です。
夏   緑(なつ みどり/作家・科学者)母のひろば670号より