単行本図書

火山列島・日本で生きぬくための30章 歴史・噴火・減災

火山列島・日本で生きぬくための30章 歴史・噴火・減災

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カートにいれる

夏緑 著/末藤久美子

日本列島は火山列島だ。活火山は110、そのうち常時観測火山は50ある。神話の時代から人は火山を恐れ敬い、恩恵を受けて生きてきた。地球規模での火山の成り立ちや噴火の仕組みを知り、減災のための知識を学ぼう。
巻頭に常時観測火山リストあり。

  • 定価3,996円 (本体3,700円+税)
  • 初版:2017年1月15日
  • 判型:B5判/サイズ:26.3×18.8cm
  • 頁数:88頁
  • 小学5・6年~
  • ISBN:978-4-494-00550-5
  • NDC:450

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書評

知識は恐怖をくだき いのちを守る力となる(母のひろば633号) 2017年2月27日
 2014年9月27日、民謡「木曽節」で有名な御嶽山(おんたけさん)が噴火し、多くの登山客がまきこまれた。死亡者58名・行方不明者5名という大きな被害にくわえ、登山客が撮影した写真や動画は衝撃的で、くりかえし報道された。
 2015年には箱根の小さな噴火が富士山大噴火の前兆と騒がれ、2016年には熊本地震をきっかけに、阿蘇山が破局噴火すると恐れられた。
 日本には110の活火山があり、そのうち50がとくに警戒の必要な常時観測火山という火山列島だ。いつ誰がどこで噴火の被害をうけてもおかしくない。だから万一の事態にそなえるための警告や教訓は不可欠だが、いたずらに不安をあおるのでは子どもたちに未来を絶望させ、社会の混乱をまねくばかりだ。
 1000年以上の昔、古代の日本社会には混乱している余裕はなかった。火山という圧倒的な自然を科学的に解明しようと、調査・観察・記録し、減災対策を神話の形に組みこんで口伝えで広め、災害にそなえた。また火山の神をまつることで不要な不安をおさえ、社会の正常化に役立てた。
 不安を安心に変えてくれる本。これは以前、わたしが童心社から出版した『子どものための防災BOOK』の制作中に、東日本大震災被災地の小学校長先生からいただいたお言葉だ。それは本書においても重要なテーマとなっている。
 歴史と科学の両面から、本書は火山の不安を安心に変え、減災を伝える。
夏 緑/作家