2020.06.29

海外でも人気!「雨ふる本屋」シリーズ 画家・吉田尚令さん

7月1日発売を予定している人気シリーズ最新巻『雨ふる本屋と雨かんむりの花』




海外では韓国版、中国版、ロシア版が刊行され(*1)、今後台湾版、ベトナム版の刊行を予定しています。

今回、ロシア版出版社からの問いかけに対して、ご自身の創作活動とこのシリーズについて、著者・日向理恵子さんに続き、画家・吉田尚令さんから頂いたコメントを日本の読者のみなさんにもご紹介します。どうぞあわせてご覧ください。

▶著者・日向理恵子さんからのコメントはこちら








――創作活動をはじめたのは、いつからでしょう。


創作活動とは言えませんが、子どもの頃から絵ばかり描いていました。
それこそ赤ちゃんの頃にえんぴつで、何やらわけのわからない絵を、ぐちゃぐちゃ〜と描いた頃から、創作活動がはじまっているような気がします。

――これまでどんな創作活動をなさってきましたか。また創作の経験をどこで積んできましたか。


いくつも会社を転々としながら、いろんなデザインや絵を描くお仕事を経験しました。
2004年頃からフリーランスでイラストを描くお仕事をはじめました。
いまは絵本の絵を描くお仕事が中心です。

子どもの頃に描いた落書きも、学校の美術の授業も、お仕事として描いた絵も、すべては創作の経験なのだと思います。それらがすべて積み重なって、いま描いている絵につながっているように思います。


吉田尚令さんのイラストレーションサイト


――「雨ふる本屋」のイラストでは、どのようなところに工夫をこらしたか、聞かせていただけますか。


工夫と呼べるものではないですが、挿絵が入ることで「雨ふる本屋」の物語を、より親しみやすく楽しんで読んでもらえたらいいな〜と思って描いています。

「雨ふる本屋」は日向さんが創作した架空の世界のお話ですから、ぼくは文章を頼りに、雨ふる本屋ってこんな場所だろうか? ルウ子ってこんな女の子だろうか? と手探りで絵を描いている感じです。

この絵で良いのか、実のところ自分でもよくわからないです。
本当はもっとすごい世界なんじゃないかと思ったりもします。

左:雨ふる本屋の店主・フルホン氏と、助手の妖精使い・舞々子さん。
右:作家の幽霊ヒラメキと、主人公のルウ子(第1巻『雨ふる本屋』)


――もし、大人と子どもが「雨ふる本屋」について語り合うなら、なにを主題にしたらいいと思いますか?



主題というと難しいですが、大人も子ども関係なく「雨ふる本屋」を楽しんでもらえたら嬉しいです。

――ありがとうございました。



以上、吉田尚令さんから頂いたコメントのご紹介でした。新刊『雨ふる本屋と雨かんむりの花』は7月1日の発売です。
どうぞお楽しみに!




*1
『雨ふる本屋』韓国版 ISBN:9788992844437
『雨ふる本屋』中国版 ISBN:9787513332422
『雨ふる本屋』ロシア版 ISBN:9785604148334




雨ふる本屋と雨かんむりの花

単行本図書

雨ふる本屋と雨かんむりの花

日向理恵子 作/吉田尚令

ルウ子とサラが「雨ふる本屋」へ行くと、舞々子さんのようすがへんです。いつもお茶とお菓子の準備もわすれるので、ヒラメキ幽霊の執筆も進みません。原因は難しいお菓子のレシピだと教えてくれたブンリルーが、ルウ子に「いったい何を連れてきたの?」と言いますが、ルウ子には心当たりがありません。ルウ子がもとの世界から連れてきたのはサーカス団、図書館でだれにも読まれず忘れられているサーカスの物語だったのです……。
大人気「雨ふる本屋」シリーズ第5作。

  • 小学3・4年~
  • 2020年7月1日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
雨ふる本屋と雨もりの森

単行本図書

雨ふる本屋と雨もりの森

日向理恵子 作/吉田尚令

すきまの世界に、かつて夢みられたまま忘れられた「王国」が氾濫し始めました。〈雨ふる本屋〉でも異変が。白紙のままの巨大な〈雨ふる本〉、収められるべき物語はどこにあるのでしょう。ルウ子とブンリルーは、すべての鍵を握る謎の“影の男”ウキシマ氏を探し出します。そして聞かされた「王国」の姿。ルウ子が突き動かされるように王国の物語を書き始めたとき、すべての歯車が一斉に回り、壮大な「博物館」が出現したのです。

  • 小学3・4年~
  • 2018年6月13日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
雨ふる本屋とうずまき天気

単行本図書

雨ふる本屋とうずまき天気

日向理恵子 作/吉田尚令

フルホンさんが、「絶滅かぜ」にかかってしまった!それは、生きとし生けるものに絶滅の呪いをかけてしまう病。〈雨ふる本屋〉に、すきまの世界の皆に危機が迫ります。彼らを助けるために奔走するルウ子とサラが出会った摩訶不思議な女の子、ブンリルーの秘密とは……。新しい旅の幕開けです。今回スケールが一段と増したすきまの世界での冒険を通じてルウ子は自分と向き合い、「物語を書くこと」への確かな手応えを得ていきます。

  • 小学3・4年~
  • 2017年5月10日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
雨ふる本屋の雨ふらし

単行本図書

雨ふる本屋の雨ふらし

日向理恵子 作/吉田尚令

「雨あめ 降れふれ 〈雨ふる本屋〉!」ルウ子と妹のサラがひみつの呪文をとなえて訪れた〈雨ふる本屋〉に、重大な危機がせまります。本屋や図書館を破壊してまわる”ミスター・ヨンダクレ"の目的とは?ルウ子は〈雨ふる本屋〉を、そして妹のサラを救うことができるのでしょうか?冒険の日々がはじまります。読みおわったときに、心がほっとするファンタジー。

  • 小学3・4年~
  • 2012年10月30日初版
  • 定価1,540円 (本体1,400円+税10%)
  • 立ち読み
雨ふる本屋

単行本図書

雨ふる本屋

日向理恵子 作/吉田尚令

おつかいの帰り、ルウ子は、カタツムリにさそわれて“雨ふる本屋”へ。出迎えてくれたのは、摩訶不思議な本と、ドードー鳥の店主と助手の舞々子、そして妖精たち。ドードー鳥の店主が、ここにある本は、人間に忘れられた物語に、雨をかけてできあがるという……。
「物語」への、愛と信頼をこめたファンタジー。

  • 小学3・4年~
  • 2008年11月20日初版
  • 定価1,430円 (本体1,300円+税10%)
  • 立ち読み